
試合前からJAX有利の予想が大勢を占めていましたが、その予想をはるかに上回る内容での快勝。結果は大差での勝利となり、これでチームは5連勝、さらに1998年以来となるホーム6連勝を達成しています。この勢いのままシーズン終盤を駆け抜けてほしいところです。
Final Score
| 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | 計 | |
|---|---|---|---|---|---|
| NYJ | 7 | 3 | 3 | 7 | 20 |
| JAX | 14 | 17 | 10 | 7 | 48 |
Inactives
JAX
#NYJvsJAX Inactives pic.twitter.com/U8Tl3QthdG
— Jacksonville Jaguars (@Jaguars) 2025年12月14日
Washingtonは前週の負傷から復帰、脳震盪のWingardも復帰しましたが、Littleは欠場のまま。これは脳震盪からまだ回復していないのか、Van Lanenに干されてヘルシースクラッチなのかわかりません。その他は大きな変化はありません。
NYJ
Inactives for #NYJvsJAX pic.twitter.com/w7AhSb3nM1
— New York Jets (@nyjets) 2025年12月14日
事前の報告通り、QBが2人欠場となり、UDFAルーキーのBrady Cookが先発となりました。その他、DALからトレードされたMazi SmithやルーキーTEのMason Taylorも欠場となっています。
The Breakdown
オフェンスが試合を完全に支配
この試合はオフェンスのショータイムでした。試合開始から3シリーズ連続でタッチダウンを奪うなど序盤から大爆発でした。
Trevor Lawrenceはスクランブルも織り交ぜながらその正確なパスでディフェンスを翻弄し、オフェンスを完全に掌握しました。
パスオフェンスを支えたのがTravis Etienneで、この日は3キャッチ全てがタッチダウンという圧巻の結果を残し、パスゲームにおけるフィニッシャーとしての価値を強烈に示しました。さらにルーキーRBのBhayshul Tuten、WR Brian Thomas Jr.もそれぞれタッチダウンを記録。複数のプレーメーカーがスコアに絡んでおり、オフェンスの完成度の高さを物語っています。
Seeing Trevor Lawrence throw with this confidence, velocity and placement is something we have seen flashes of but it was never consistent. Thank you Liam! pic.twitter.com/fJTc5492xP
— Fitz (@LaurieFitzptrck) December 15, 2025
試合を壊さなかったスペシャルチーム
この試合でもう一つ評価したいのが、スペシャルチームの対応です。NYJはリーグ内でもSTの評価が高く、特にキッキングゲームには一発の怖さがあるチームでした。そのリスクを十分に理解した上で、キックオフでは全てタッチバックを選択。40ヤードからのドライブ開始というリスクを負いながらも、相手にリターンのチャンスそのものを与えませんでした。
パントリターンでは、実際には反則がなければリターンTDを許していましたが、結果的に大きな事故には至らず。 STで試合の流れを乱されることはありませんでした。
派手なプレーこそありませんが、「相手の武器を使わせなかった」という意味で、 この試合のSTは役割を完璧に果たしたと言えるでしょう。
Game Changing Play
この試合は終始JAXのペースで進んでいたため、「試合を変えるようなプレー」というのはなかったかもしれませんが、あえて挙げるとすれば、前半終了間際のMontaric "Buster" Brownによるインターセプトでしょうか。
NO idea how Montaric Brown got his hand under this interception.
— Fitz (@LaurieFitzptrck) December 14, 2025
Even the QB was impressed pic.twitter.com/FLBy27mNXJ
2Q残り1分少しの10-24でのリードの場面。ディフェンスはここまで相手を10点に抑えていたものの、ルーキーQB相手にそれなりにパスを通されており、決して「完全に抑え込んでいる」印象ではありませんでした。この場面でもずるずると前進を許し、失点して前半を終えるようであれば、1ポゼッション差に詰め寄られて後半を迎える、という嫌な流れになっていた可能性も十分にあります。
そんな中で飛び出したのが、このBuster Brownの素晴らしいインターセプト。難しい体勢からボールの下に手を入れ、流れを完全に断ち切るインターセプトを奪いました。さらに返しのオフェンスがしっかりタッチダウンを決め、スコアは10-31。3ポゼッション差に広げて前半を終えたことで、試合の主導権はほぼJAXのものとなり、相手の気持ちを折るには十分な流れだったと言えるでしょう。
エースCB不在の中で見せているBuster Brownの台頭は嬉しいですね。コーチからの評価はキャンプ時から高かったようですが、このプレーはその期待に応える象徴的なワンシーンでした。
📈 Stock Up
Trevor Lawrence
前週のIND戦でも、雨の中でキャリアベストに近いパフォーマンスを見せましたが、今週はそれをさらに上回る内容でした。
スタッツは20/32(62.5%)、330パッシングヤード、5TD。加えてランでも51ヤード、1TDを記録し、オフェンスを完全に掌握しています。
Trevor Lawrence is the only player in NFL history with 5+ pass TDs, 1+ rush TD & 50+ rush yards in a single game 🔥@Jaguars | #DUUUVAL pic.twitter.com/0xOE9zbqnW
— NFL+ (@NFLPlus) 2025年12月14日
謎スタッツではありますが、パスで5TD、ランで50ヤード以上かつ1TDを同一試合で記録したQBは史上初とのこと。それだけこの試合が特異な内容だったことを物語っています。
もちろん、終盤のレッドゾーンでオープンなStrangeを見逃し、結局FGに終わった場面は明確なミスでしたが、それを差し引いても、この試合のLawrenceはほぼ完璧と言っていい出来だったでしょう。
特に前週のIND戦に続き、ボールタッチの質が非常に安定していた点が印象的でした。前回の試合で何かしらの”気づき”を得た可能性は十分にありそうです。
圧巻だったのは以下のプレー。
Fadeaway jumper on a dot for a 33-yard gain pic.twitter.com/0wrh3suTnV
— JP Acosta (@acosta32_jp) December 15, 2025
このプレーは、前週にTim Patrickに対して決めたプレーとほぼ同じ。ゼロブリッツを的確に見極め、苦しい体勢から、それでも完璧な位置に投げ切る、という内容でした。以前であれば、これはただの無茶投げになってインターセプトされていた可能性が高いです。それをしっかり決めてしまうというところに、今のLawrenceの覚醒を感じます。
肩の強さも改めて感じましたし、このパフォーマンスが一貫してできるならリーグトップQBも夢ではないでしょう。
Travis Etienne
この日はランでは12回32ヤードとスタッツ的には低調でしたが、その分レシービングで圧倒的な存在感を示しました。3ターゲット全てをキャッチし73ヤード、3TD。レシーブした全てのパスがタッチダウンにつながるというこれ以上ない結果でした。
Etienne vs Quincy Williams pic.twitter.com/RXAS8pAGkh
— Fitz (@LaurieFitzptrck) December 14, 2025
最後は45ヤードのスクリーンで相手を交わしながらブロッカーもうまく使ってエンドゾーンまで走り切り試合を決定づけました。
Coen mentioned Anton Harrison's athleticism on this play
— Andrew Kessler (@DuvalAndrew904) December 15, 2025
Gets out quickly to block the LB and nearly beats Etienne to the end zone (no flip by Harrison, though) https://t.co/THYK5P1zJ3 pic.twitter.com/OLknPZGJi5
レシービング能力についてはドラフト当初から高く評価されていましたが、これまではその強みを十分に活かせていませんでした。しかし今年はCoenの下でそのポテンシャルがフルに引き出されており、ランだけでなくパスゲームにおいても極めて信頼のおけるフィニッシャーになりつつあります。
今シーズンの活躍を受けて、契約延長はあるのか、オフシーズンの動向にも注目が集まりそうです。
OL Unit
前週の試合で0サックを記録したOL陣ですが、この試合でも4プレッシャー、0サックに抑え、これで今季0サックに抑えた試合は6試合目となり、パスプロテクションに関してはリーグ上位と言ってもいいくらいの安定感を見せています。
一方で、ランブロックに関してはシーズン序盤と比べるとやや苦戦しているようにも見えました。もっとも、この試合ではパスオフェンスが終始好調だったこともあり、無理にランで押す必要がなかった、という事情も考慮すべきでしょう。
個別では、先週に続きLittleに代わって先発したCole Van Lanenのパフォーマンスが光りました。この試合もプレッシャーは許すことなく、ブラインドサイドを安定して支え続けています。
同時期に脳震盪プロトコル入りしたWingardがすでに復帰している一方で、Littleは未だ復帰に至っていません。これは単なる回復の遅れなのか、それともファンの間で囁かれているようにVan Lanenがスターター争いで一歩リードしている結果なのか、現時点では判断が難しいところです。
いずれにせよ、少なくとも今のオフェンスが機能している背景には、OLの安定したパフォーマンスがあることは間違いありません。
📉 Stock Down
Dyami Brown
全体的にはスコアの通りよかったと思いますが、彼にはがっかりでした。
今季は当初、WR3として一定の役割を期待されていましたが、思うような結果が残せないままシーズンが進行。Parker Washingtonの台頭もあり、序列は徐々に低下していきました。
さらにHunterの負傷離脱後も出場機会は増えず、Meyersのトレード加入以降は完全に序列を落とし、Tim Patrickの後塵を拝する形となっています。現状はActive Roster内でも5番手相当の扱いとなり、試合によってはヘルシースクラッチも見られる状況です。
そんな中、この試合では大量のリードを奪った第4Q、スターターを下げたタイミングでようやく出番が回ってきました。そこでコールされたのが、これまで何度か使われていたジェットスイープ。しかしこのプレーでまさかのファンブル。結果としては試合の行方に影響するものではありませんでしたが、限られたチャンスでの致命的なミス、という意味では、評価を大きく落とすプレーだったと言わざるを得ません。
元々1年契約という立場を考えると、このワンプレーでJAXでのキャリアは事実上終わった可能性すら感じさせます。Gladstoneにとっても、初年度における痛い失敗の一つとして振り返られることになるかもしれません。
Summary & Next
ホームで完勝を収めたJAXですが、残り3試合はポストシーズン進出を見据えるうえでの重要な試金石となります。Coenの下でLawrenceがこのパフォーマンスを維持できればAFCでもトップレベルのチームになり得るでしょう。
次戦は敵地で、現在11連勝中のDENとの大一番。強力なDL陣を擁するリーグ屈指のディフェンスに加え、シーズン後半になるにつれて完成度を高めつつあるオフェンスも大きな脅威となりそうです。特にパスラッシュに対してOLがLawrenceに十分な時間を与えられなければ、SEA戦やLAR戦の二の舞になることも想像に難くありません。そこを何とか耐えて意地を見せてほしいです。