
スーパーボウルが終わり早くも2週間近く経ってしまいましたが、いやぁ、最高すぎました。あのKCを完膚なきまでに叩きのめしたのは最高に気持ちがよかったです。2年前の雪辱を果たしました。パレードや選手のコメントなどを見ていると本当によかったなぁと思わされます。
いろいろ見ているとタレントやらカルチャーやらいろいろレベルが違いすぎて、JAXには相当遠い道のりだと感じさせられます。ここでチームのカルチャーが変わり、PHIのようなドラフトを連発できれば数年後には可能性があるかもしれませんね。自分が生きている間にJAXがスーパーボウルに出ることはあるのでしょうか。
そんなJAXですが、気づいたらコーチが全員決まりました。残りはGMですが、10人くらいの候補にズームで面接した後に5人の最終候補と日本時間の2/20から対面で面接して今週末には決まるとのことでした。地雷は回避できたのと、第1~3希望は入っているのでちょっと安心です。
今回は簡単なコーチの紹介をしていきます。
- Passing Game Coordinator (PGC)
- Passing Game Specialist (PGS)
- QBs Coach
- RBs Coach
- WRs Coach
- TEs Coach
- OLs Coach
- Assistant WRs Coach/PGS
- まとめ
Passing Game Coordinator (PGC)
名前:Shane Waldron
年齢:45歳(1979年8月17日生まれ)
前職:CHI OC
コーチング歴:20年(2005年~)
主な経歴:
- 2017年:Sean McVayがLARのHCに就任した際、TEコーチとして採用。
- 2018年:PGCに昇格。この年、LARのパスヤードはリーグ5位、パスTD数は8位と好成績を記録。
- 2019年:PGCに加えてQBコーチを兼任。
- 2021~2023年:SEAのOCとして指揮。
- 3年間のオフェンス成績:
- 2021年:得点数16位、獲得ヤード20位
- 2022年:得点数9位、獲得ヤード13位(QBがRussell WilsonからGeno Smithに代わるも成績は向上。Geno Smithが自身初のプロボウル選出、Comeback Player of the Year受賞)
- 2023年:得点数17位、獲得ヤード21位と停滞
- 3年間のオフェンス成績:
- 2024年:CHIのOCとして就任するも9試合終了時点で解雇。
- その時点での成績:トータルヤード30位、得点数24位と低迷。
- 「Waldronがフィルム分析を一緒に行わなかったため、Caleb Williamsが自分のフィルムスタディ用の部屋を作らなければならなかった」という報道もあり、批判を受ける。
2024年の部分で特にCHIファンから揶揄されています。Press TayorがCHIのPGCに就任したことに対するJAXファンの反応と同じ感じですね。
確かに、2024年のCHIでの失敗は明白であり、その点は懸念されます。しかし、WaldronのJAXでの役割を考慮すると、必ずしも悲観することはないかもしれません。以下の点を踏まえると、一定の期待を寄せる理由もあります。
- PGCとしての役割と責任の違い
- JAXではPGCとしての役割であり、OCのようにオフェンス全体の指揮を執るわけではない。
- PGCの主な業務は、
- パスプレーの設計とスキーム構築
- 対戦相手のパスディフェンスの分析
- パスゲームにおけるコーチ陣との連携
- プレイコールの選択肢を提案するものの、最終決定権は持たない。
- 選手個人へのかかわりもポジションコーチやOCと比べると限定的。
- 過去のPGCとしての実績
- 2018~2020年のLAR時代にはPGCとして以下に貢献
- SB進出
- 二度のプレーオフ進出
- 2シーズン連続での2桁勝利
- 2018~2020年のLAR時代にはPGCとして以下に貢献
- SEAでのOC時代の評価
- SEAでは3年間で成績が上下するものの、決して惨憺たるものではなかった
- 特に2022年にはQB交代にも関わらず、オフェンス成績が向上した
- HC Liam Coenとの信頼関係
- 2018~2020年にLARにて共に指導した経験があり、彼の能力を理解している
- 既存の信頼関係があることで、スムーズな連携が期待できる
WaldronのOCとしての実績は微妙ですが、PGCとしては一定の成功を収めています。また、JAXでの役割はOCではなくPGCであり、指揮系統の決定権は持たないため、CHI時代の失敗がそのまま当てはまるとは言い難いです。また、過去に成功したLARでの経験と、Coenとの信頼関係も考慮すると、JAXでのパスゲーム向上に貢献する可能性はあると思います。
Passing Game Specialist (PGS)
名前:John Van Dam
年齢:40歳(1984年8月18日生まれ)
前職:TB Pass Game Assistant
コーチング歴:17年(2008年~)
主な経歴:
- 2012年:Alabama大でGraduate Assistantとしてナショナルチャンピオンに貢献。
- 2016年:Southern IllinoisのOC/QBコーチとして、2年間でカンファレンス内でトップクラスのオフェンスを構築。
- 2019~2024年:TBにてOffensive Quality Control Coach、アシスタントTEコーチ、TEコーチ、Pass Game Assistantを歴任。2020年にはSB制覇。
- 2024年:TBのOC候補として面接を受ける。
学生時代にはウォークオンのQBとして、Nick Foles、Drew Stanton、Brian Hoyer、Kirk CousinsといったのちのNFL選手のバックアップを務めたようです。
”Quality Control Coach”という肩書きは組織によって役割が異なりますが、TBのHC Bruce Ariansは彼に以下を含む多くの仕事を任せたようです。
- TEとQBを担当し、相手チームのスカウティングや練習計画の立案に深く関与
- その日の練習で実行するプレーのスクリプト作成や、新しいプレーの設計
初めてのTBからのスタッフとなりましたが、契約が切れていたためブロックされなかったようです。また、OCとしての面接も受けていることからTB内での評価もそれなりだったことが伺えます。昨年Pass Game AssistantとしてCoenと比較的関わりが深かったこともあり、連携面での期待はできるのではないでしょうか。
なお、Passing Game Specialistという役職はあまり聞き馴染みがありませんが、どうやらPGCよりさらに専門的なサポート(パスプレーの細部調整、データ分析・フィルム分析など)を行う役職のようです。PGC以上にプレイコールには関与せず、むしろ”WRがカバレッジをどう読むか”、”QBがプレッシャーにどう対処するか”など個々の選手のスキル向上にフォーカスが当てられているようです。
QBs Coach
- 名前:Spencer Whipple
- 年齢:35歳(1989年3月18日生まれ)
- 前職:ARI Pass Game Specialist
- コーチング歴:13年(2012年~)
- 主な経歴:
- 2014~2018年:父 Mark WhippleがHCとなったUMassにTEコーチとして加入。その後、WRコーチ、PGC、QBコーチなどを歴任。
- 2019~2024年:ARIにHC Kliff Kingsburyが就任した際にOffensive Quality Control Coachとして就任。その後、アシスタントWRコーチ、Co-PGC、PGSなどを歴任。Kingsbury解任後も昇進を続けた。
Coen、WaldronとともにUMassで指導経験があり、旧知の仲のようですね。
RBs Coach
- 名前:Chad Morton (Chad Akio Morton)
- 年齢:47歳(1977年4月4日生まれ)
- 前職:CHI RBコーチ
- コーチング歴:16年(2009年~)
- 主な経歴:
- 2009~2013年:GBでCoaching administratorとしてコーチングキャリアを開始。2010年にアシスタントSTコーチに昇進し、SB制覇に貢献。
- 2014~2023年:SEAでアシスタントSTコーチ、アシスタントRBコーチ、RBコーチ、RGCなど様々な役割を歴任。
- 2024年:OC Waldronに引き抜かれCHIのRBコーチに就任。
プレイヤーとして、USCでRBとして活躍した後、2000年のNFLドラフトでNOから5巡全体166位で指名され、その後、NYJ、WAS、NYGなどでプレー。2002年には、1試合で2回のキックオフリターンTDを記録するなど、主にSTで活躍しました。
コーチとしては、STとRBの指導に豊富な経験を持ち、選手たちのパフォーマンス向上に寄与してきました。CHIでの在任中、その情熱的でエネルギッシュな指導スタイルは、選手や同僚コーチから高く評価されていたようです。なお、彼の下でDe'Andre Swiftはキャリアハイの1,345ydsを記録しています。
CHI時代の記事があったのでまとめます。以下全文です。
Mortonはエネルギッシュで競争心あふれる指導スタイルでチームに活気をもたらしている。練習中は、まるで選手のようにフィールドを駆け回り、相手ディフェンスを挑発することで選手の闘争心を刺激する。
また、攻守のコーチ陣でターンオーバー勝負を行い、敗者が勝者に食事を提供するルールを作るなど、練習の競争意識を高める工夫もしている。
彼の指導法の一つとして、RBにはプレー終了後もエンドゾーンまで走り切ることを徹底させており、自らも選手と一緒に走ることで「言うだけではなく、実際に示す」スタイルを貫いている。Mortonは「選手たちのために犠牲を払うのは自分の仕事」と語り、彼らが成長し、成功できるよう全力を尽くしている。
WRs Coach
- 名前:Edgar Bennett
- 年齢:55歳(1969年2月15日生まれ)
- 前職:LV WRコーチ
- コーチング歴:20年(2005年~)
- 主な経歴:
- 2001~2017年:GBでRBコーチとして正式にコーチングキャリアを開始。2011年にWRコーチ、2015年にはOCに昇格し3年間務めた。
- 2018~2024年:OAK(現LV)でWRコーチを務める。
ジャクソンビル出身、FSUでRBとしてプレーし、1992年のNFLドラフトでGBから4巡全体103位で指名され、GBでは1995年に1,067ydsを獲得し、チームの主要なRBとして活躍。その後、CHIでもプレーし、1999年に現役を引退。
選手としてもコーチとしても経験豊富で、LVファンからの支持も厚かったようです。今回のHC変更に伴い解任されたところを拾った感じですね。特にCoenとの関わりはないように思います。
TEs Coach
- 名前:Richard Angulo
- 年齢:44歳(1980年8月13日生まれ)
- 前職:BAL アシスタントOLコーチ
- コーチング歴:13年(2012年~)
- 主な経歴:
- 2012年:Lake Forest大でTEコーチとしてコーチングキャリアを開始。
- 2014~2021年:BALでOffensive Coaching InternとしてNFL入り。その後、TEコーチを2年務めた後に、アシスタントOLコーチも経験。
- 2022年~:JAXのTEコーチを務める。
Western New Mexico大学にてTEとしてプレーし、2003年NFLドラフトの7巡全体254位でSTL(現LAR)に指名。その後MIN、CLE、CHI、そしてJAXにも所属。選手としては目立った成績は残せず2008年に引退。
JAXでは、Engram、Strange、Farrellを指導。Engramはケガがなければプロボウル級の活躍をしており、Strangeも2年目に成長を見せています。
数少ないPederson政権からの生き残りであることを考えれば、選手やフロントからの評価も高いと思われます。
OLs Coach
- 名前:Shaun Sarrett
- 年齢:45歳(1979年12月24日生まれ)
- 前職:MIN アシスタントOLコーチ
- コーチング歴:21年(2004年~)
- 主な経歴:
- 2004~2011年:Streetsboro高校でコーチングキャリアを開始。その後Marshall大、Duke大で指導。
- 2012~2020年:PITでオフェンシブアシスタントとしてNFL入り。その後アシスタントOLコーチ、OLコーチへ昇進。
- 2021~2023年:LARのアシスタントOLコーチを務める。
- 2024年:MINのアシスタントOLコーチに就任。
ポジションコーチとして最も重要視されていたとされるOLコーチですが、複数人の候補の中からSarrettが選ばれました。他に断られたから、ではなく第1希望で選ばれたと信じたいです。あまり情報はありませんが、過去のインタビューにて以下のことを話していました。全文は以下になります。
コーチング哲学と指導スタイル
- 選手の意見を尊重し、彼らに合った指導をすることが重要と考えている。
- 若手選手に対しては、過去の指導スタイルを完全に変えず、良い部分を活かしながら必要な調整を加える。
- 指導は教育と同じであり、授業の計画を立てて改善し続けることが大切。
高校・大学・NFLでの経験
- 高校から大学、プロまで幅広いレベルでコーチを経験し、それぞれの環境の違いを学んだ。
- PITでは10年間過ごし、オープンマインドな姿勢を持つことの重要性を学んだ。
- 特にOLコーチのMike Munchakの指導から多くを学び、自分自身のコーチング哲学に活かしている。
若手選手との関わり
- ルーキーの指導に力を入れており、選手の適応をスムーズにするために時間をかける。
OLの編成について
- シーズン開始前のトレーニングキャンプで、選手たちの得意なプレースタイル(アウトサイドゾーン、ギャップスキームなど)を見極める。
- 開幕週の試合までに、選手が最も成功しやすい戦術を選択することが重要。
コーチングは指導者であることが重要
- コーチングは「教えること」が本質であり、適応力が求められる。
- 家族が教師をしていた影響で、教育に関するバックグラウンドを持ち、大学では健康教育の学士号、特別支援教育の修士号を取得。
- 教育と同じく、コーチングも改善し続けることが重要と考えている。
まとめ
Shaun Sarrettは、教育的アプローチを重視し、選手個々の強みを活かす指導を行うコーチ。特に若手育成に力を入れ、選手とオープンなコミュニケーションを取ることを大切にしている。また、過去の経験から柔軟性を持ち、選手の適応を助けることに長けている。
Assistant WRs Coach/PGS
- 名前:Tyler Tettleton
- 年齢:34歳(1990年11月21日生まれ)
- 前職:JAX アシスタントWRコーチ
- コーチング歴:10年(2009年~)
- 主な経歴:
- 2015~2017年:Oklahoma大にてGraduate Assistantとしてコーチングキャリアを開始。
- 2018年:NYJのPro Personnel InternとしてNFL入り。
- 2019年:CLEのOffensive Quality Control Coachとして指導。
- 2020年:LSUのOffensive Analystに就任。
- 2021年:母校のOhio大でPass Game Coordinator/RBコーチ
- 2022年~:JAXにてアシスタントRBコーチ、アシスタントWRコーチを歴任。
- 2025年:Ohio大学のHC職のインタビューを受ける
数少ないPederson政権の生き残りの一人。昨年アシスタントWRコーチとしてBTJの指導に携わっており、それが評価を高めたのかもしれません。
まとめ
今回はオフェンスのアシスタントコーチ陣の簡単な紹介をしました。特にWaldronについてはいろいろな情報がありますが、少なくとも現時点で明らかな地雷はないですし、今のところはいい感じじゃないかと思います。決まる前はなんとなくスタッフ集めが思い通りにいかず苦労しているのではと思っていましたが、実際のところはそうでもないんでしょうか。
昨年のオフェンスはBTJこそよかったものの全体としてはいまいちであり、特にランは壊滅的でした。昨年に限った話ではなく、前OC、OLコーチの責任も大きいでしょう。
また、アシスタントOLコーチを含む複数人の加入が噂されています。OLに対しての指導を厚くしようというのはいいですね。今回はRun Game Coordinatorなどは置いてないようですが、スタッフ変更でランを中心として大きく改善することに期待したいですね。