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NFL Jacksonville Jaguars(ジャクソンビルジャガーズ)の応援ブログ

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【2025 Staff】JAGUARSの夜明け② -GM James Gladstone-

約1カ月にわたるGM選考も終わりを告げ、ついに新GMが誕生しました!Baalkeじゃなくなるだけで大幅な改善でしたが、一番いい形で決まった気がしています。すでにコンバインの会見などでもインパクトを残し、希望にあふれています。今シーズンはFA、ドラフトともに楽しめそうですね。今回はそんな新GM James Gladstoneについて少しまとめてみました。

GM決定までの流れ

1/6

オーナーであるShad KhanよりGM Trent Baalke留任が発表される。

1/22

Liam CoenがJAXのHC職を辞退し、その数時間後にBaalkeが電撃解任。

1/24

CoenがJAXの新HCに就任。

1/28

新HC就任会見にて、オーナーより

  • コーチングスタッフ決定を優先すること
  • GM選考は急がず2/28までに行うこと

が説明される。

2/4

JAXのレジェンド、Hall of FamerであるTony BoselliがEVP(Executive Vice President)に就任。

2/8

全コーチングスタッフが確定。


ここからGM選考が開始。以下10名(+Interim GM Ethan Waugh)とZoomで面接。

なお、TB Assistant GM Mike Greenbergにも面接を要請するも本人より辞退される。

2/12 

Josh Williams (SF Director/Scouting and Football Operations)

2/13

Trey Brown (CIN Senior Personnel Executive)

James Gladstone (LAR Director of Souting Strategy)

Terrance Gray (BUF Director of Player Personnel)

2/14

Brandon Brown (NYG Assistant GM)

Jon Robinson (Former TEN GM)

Chad Alexander (LAC Assistant GM)

2/15

Ian Cunningham (CHI Assistant GM)

Jon-Eric Sullivan (Vice President of Player Personnel)

Champ Kelly (LV Assistant GM)

2/16

最終面接に臨むファイナリスト5名を発表。


以下対面で面接を実施。

2/20

Josh Williams

Ian Cunningham

2/21

Jon-Eric Sullivan

Ethan Waugh

2/22

James Gladstone


そのわずか3時間後にGM決定を発表。

James Gladstoneについて

では、新GMについて紹介していきます。今まで全く知りませんでしたが、調べてみるとかなり有能であることは間違いなく、名前が挙がってからは個人的な第一希望になっていました。

基本情報

名前:James Gladstone

年齢:34歳

前職:LAR Director of Scouting Strategy

主な経歴:

  • 2016~2017年:LAR Senior Assistant to the GM
  • 2018年:Senior Assistant to the GM/Player Personnel Coordinator
  • 2019年~2020年:Director of Scouting Strategy 
  • 2021年:Director of Scouting
  • 2022年~2024年:Director of Scouting Strategy

元高校教師およびセントルイスでのフットボールコーチの経歴を持ち、教育行政のMBAを取得しています。

The Athleticに素晴らしい記事がありました。2024年にLARのスカウトチームに密着したものですが、そこでGladstoneがいかに重要なポジションにいたのか、またLARのドラフト戦略について語られています。登録が必要になるのでフリーで全文は読めませんが、読める方は読んでみると非常に面白いと思います。以下にリンクを記載します。

‘Finding Rams’: One year behind the scenes of the NFL Draft scouting process, Part I - The Athletic

‘Finding Rams,’ Part II: One year behind the scenes of the NFL Draft scouting process - The Athletic


LARのドラフト戦略

LARは、従来のスカウティング手法を廃し、JAARS(Joint After-Action Review System)という独自に改良された情報処理システムを活用。これにより、大量の情報を色やアイコンを用いた視覚的な形式で整理し、迅速な意思決定を可能にしている。また、ドラフト候補選手の性格・リーダーシップ評価として、HEXACOテストを実施し、その結果もJAARSに統合して分析している。

その他の特徴として、シニアボウルやコンバインへの現地視察を最小限に抑え、映像やデータ分析をリモートで行う戦略を採用している。スカウトチームやコーチ陣は、リアルタイムでアップロードされるデータをもとに評価を進め、これにより従来2~3週間かかっていた作業を大幅に短縮した。また、他チームのドラフト傾向を分析するプログラムを運用し、特に後半のラウンドでの指名戦略に役立てている。また、LARは「Top 30 Visit」を通常行っておらず、それはメディアに情報が漏れるリスクを避けるためのよう。

Gladstoneの役割

LARのスカウティング部門には、アナリストやコンサルタントを含めた25名のメンバーが所属し、GM Les Sneadの下で長年協力している。その中でJames Gadstoneはドラフト関連の全ての会議を主導し、スカウトやアナリストのレポートを確認しながら、重要なポイントを深堀りし議論を促す役割を担う。彼は会議の進行を指揮者のようにコントロールすることもあれば、挑発的な議論を引き起こすこともある。

Gladstoneは会議の終わりに「ウォータークーラー」と呼ばれる自由討論の時間を設けることで、スタッフ間の何気ない会話から貴重な発見を得る機会を作り出している。また、2023年には、Gladstoneがスカウト人に「BYUのWRを評価に加えられないか」と提案したことで、最終的にPuka Nacuaの指名に繋がっている。


記事を見てみると、LARのシステムは非常に優れている印象を受けました。JAXをはじめとする他のチームのスカウティングチームがどのような方法をとっているのかはわかりませんが、一般的ではないのでしょう。

Gladstoneにより、JAARSのようなシステムの導入がなされることを期待しますが、同時にスカウティングチームのメンバーの重要性も改めて感じたので、その点は不安があります。システムがうまくできなければ情報の精度も落ち、ドラフト自体もうまくいかないかもしれません。一から組織を育てる必要があるため、数年かかるくらいの覚悟は必要かもしれませんね。

また、記事を記載したJoudan Rodrigue氏もXにてGM就任に反応しており、「Jamesはおそらく私が出会った中で最も賢く有能な人物の一人であり、彼はLARの組織全体の主要な設計者の一人でもある。JAXは完璧な選択をしたと思う。」と非常に高く評価していました。

ドラフト実績

LARはそれまでの度重なるトレードにより、2021年からの4年間で40名指名している中でTop50指名がわずか3人、Top100でも8人しかいません。その中でも、

Jared Verse(2024年1巡19位)、Braden Fiske(2024年2巡39位)、Kamren Kinchens(2024年3巡99位)、Beaux Limmer(2024年6巡217位)、Steve Avila(2023年2巡36位)、Byron Young(2023年3巡77位)、Kobie Turner(2023年3巡89位)、Puka Nacua(2023年5巡177位)、Kyren Williams(2022年5巡164位)、Ernest Jones(2021年3巡103位)、Bobby Brown(2021年4巡117位)

などスターター以上のレベルの選手を数多く当てています。

ちなみにそのスパンでJAXはTop50 9名、Top100 15名を含む38名を指名していますがこのざまです。JAXは今年も上位を含めかなり多くの指名権を有しており、誰を指名するのか非常に楽しみです。

Sneadからの評価

上司であるSnead、さらには彼の妻であるKaraからの評価も非常に高く、GM選考の際にもXにて彼を推すような発言を多数していました。また、Gladstoneが高校でOCをしていたときに、たまたまSneadの息子を指導しており、その際に初めて会い、Sneadは「彼は私が今まで会った中で最も印象的な若者だ」と言い、そのつながりでLARに引き抜いたようです。

戦力低下につながるにも関わらず、前所属チームのGMがここまで推してくれるということからもGMとの良好な関係性、LARの組織の素晴らしさが伺えますし、その点もプラスにとらえられます。決してどこが悪いというわけではありません。

オーナーの声明

内容としては、

  • 慎重かつ刺激的な面接プロセスを経ての決定であり、一切の疑問が残らずに決断に至ることができた。
  • James(Gladstone)はあらゆる面で他の候補者を上回り、並外れた資質を持つ人物であると確信した。ビジョン、新しいアイディア、コミュニケーション能力、チームとの相性、そしてリーグやJAXに対する深い理解、これは彼がJAXにもたらす多くのことのほんの一部に過ぎない。
  • JamesLiam CoenTony Boselli、Tony Khanとともに仕事をする姿を見るのは楽しいものになるだろう。この新たな挑戦が報われることを確信している。

といったものでした。

有望な若手

The Athleticの発表した50人の40歳以下の有望な若手のリストの中にHC Liam Coen(39歳)、Grant Udinski(29歳)、James Gladstone(34歳)の3名が入っています。

www.nytimes.com

というか出身も含めてLARが多いですよね。有能な若手がどんどん生えてくるのは組織がしっかりしているからなんでしょうね。

ちなみにDC Anthony Campanile(42歳)、STC Heath Farwell(43歳)も比較的若く、この5人の平均は37.6歳と全チームの中でも一番若いようです。ちなみにリーグ平均が47.3歳とのことであり、KCは56.8歳と20歳近く差があります。KCがこのくらいであることからもわかるように、若けりゃいいってわけじゃないんですが、若さというのはやはりエネルギーや新たなアイディア、新たな文化など様々な利点はあると思います。これを一つの強みとして、できるだけこの政権が長く続くことを祈ります。


感想

経験の浅さや一つのチームでしか活動していないことはマイナスかもしれませんが、それ以外は文句のつけどころはありません。

今までのオフシーズンから革新的な変化があるのは間違いありませんが、心配なこととしては決まったのが遅かったため準備期間が通常より1カ月程度短いことでしょうか。システムの導入・構築、スカウトチームの編成などを含めやることはたくさんありそうです。LARからスタッフを連れてきたりできれば少し楽でしょうが、なかなかそうはいかないでしょう。暫定GMだったEthan Waughをはじめとしたスタッフの処遇、アシスタントGMの人選、など気になることもまだあります。

今後明らかになってくると思いますが、明るい未来なのは間違いないので楽しみに見守りたいと思います。