Jaguars Note

NFL Jacksonville Jaguars(ジャクソンビルジャガーズ)の応援ブログ

Conference 4-2 NFC 3-2 Home 4-2 Away 3-2 Streak W2

【2025 PreSeason】Week1vsPIT レビュー

Baalke解雇で始まったオフで極限まで期待が高まった状態でプレシーズンに突入しましたが、少し現実に引き戻されたような試合となりました。とはいえまだ初戦ですしあまり気にせずに次に期待しようと思います。

試合概要

日時: 8/10 AM8:00〜(日本時間)

会場: EverBank Stadium, Jacksonville, FL

観客数: 58,316人

欠場者

事前からの情報から変化はありませんでした。

試合結果

  1Q 2Q 3Q 4Q
JAX 3 6 6 10 25
PIT 7 7 7 10 31

試合の流れ

1Q
7:41 JAX FG C. Little 41yd
2:56 PIT TD M. RudolphD. Washington
19yd Pass
2Q
12:19 JAX FG C. Little 40yd
0:24 PIT TD S. ThompsonM. Hurleman
3yd Pass
0:00 JAX FG C. Little 70yd
3Q
11:21 JAX TD N. MullensT. Irwin
11yd Pass (2PT Failed)
7:57 PIT TD S. ThompsonT. Sermon
11yd Pass
4Q
14:56 PIT FG B. Sauls 36yd
11:02 JAX TD B. Tuten
8yd Run
5:16 PIT TD S. ThompsonK. Williams
26yd Pass
2:45 JAX FG C. Little 52yd

新体制お披露目: 新HC Liam Coenの初陣。スターターは攻守ともに1シリーズのみの出場。オフェンスは自滅的な反則に苦しみ、ディフェンスは2ndチームになすすべなく崩壊。

ハイライト: 2年目のキッカーであるCam Littleが前半終了時に70ヤードのFGを成功させ、NFL記録であるJustin Tuckerの66ヤードを上回る「非公式記録」としてスタジアムを沸かせた。

オフェンスの評価

スターターの出来栄え

Trevor Lawrenceは1シリーズのみの出場で6/7、43ヤードとまずまずの内容。Coenは「ボールが正確で、いいリズムでオペレートしていた」と評価しました。開幕ドライブではDyami Brownが4th&1をジェットスイープで更新するなど勢いがありましたが、反則やミスでリズムが崩れ、TDは獲れずにFGに終わりました。

Coenはシリーズ後、「TDで終えたかった」と率直に語りました。Lawrence自身も「テープから学ぶことは多い」と反則がドライブを後退させることの重要性を口にしました。

印象としてはモーションが以前より増えており、プレーも読みにくくなっているとは思います。しかしプレの段階ではおそらく比較的基本的なプレーをメインに行っていたと思うのでこの後まだ注目ですね。

スターターのOLは左からWalker LittleEzra ClevelandRobert HainseyChuma EdogaAnton Harrisonの布陣。Mekariの代わりにはEdogaが出場しました。キャンプでも好調だったようですし、そこまで意外ではないですね。そのユニットの出来はというと、まぁ悪くはなかったと思います。初っ端のHarrisonのフォルススタートやその後の反則などはいただけませんでしたが、少なくとも昨年よりは向上しているのだと思います。ただ正直1シリーズかつ控え相手では何とも言えませんでした。

RBは1stチームはすべてETNがスナップを受けることとなりました。現状Bigsbyより優位に立っているのかもしれません。ただ、Bigsbyも2ndチームで出場していましたが、個人技でゲインすることもあり、印象は悪くありませんでした。

レシーバー陣はBTJは激しいタックルを喰らってヒヤッとする場面はありましたが、それ以外はよさそうですね。ただ、パスはあえてなのか短めのものが多く地味でしたね。Hunterもデビューとしては控えめでした。もう少しRACを期待していたのですが、芝に足をとられ気味だったように見えたのは気になるところです。

バックアップ陣と若手

現状2番手のNick Mullensは11/18、89ヤード、1TD。3QにはTrenton Irwinへの11ヤードTDパスを決め、一時逆転しました。

TDを決めるまでの数プレーは良かったと思いますが、基本的にパススピードも遅めで悪い方に予想通りという感じでした。Wolfordは特に印象はないですね。UDFAのSeth Heniganは11/14、78ヤードで4Q最後のドライブを率いるも反撃は実らず。でも初陣で4Q残り5分からと持ち時間も少ない中で控えの中では少し希望が持てそうな内容だったように思います。今後次第とは思いますが、もしかすると序列が変わってRoster入りするかもわかりません。

ルーキーのBhayshul Tutenはラン6回24ヤード、1TDに加え、終盤のドライブでパスキャッチでも貢献しました。こちらもサブのOLであまりランブロックが芳しくない中でまずまずだったのではないでしょうか。特にTDのプレーではOLの助けはあったものの力強いランを見せてくれました。

今後もう少しスペースができて持ち前のスピードを活かせる場面が出てくれるといいなと思います。4番手Allenは最後の1stダウンをとったプレーはよかったです。やっぱりパスで活きてくるのかと思います。Ja'Quinden Jacksonは出番なしでしたね。

レシーバー陣は正直目立つというほど目立った選手もいなかったのですが…強いて言えば一番はTDも記録したTrenton Irwinですね。4回48ヤードでチーム最多レシーブでしたがドロップも記録しています。また、キャンプで好調な2年目Joshua Cephusも2ndチームでしたが堅実でした。その他SingerPancolもいいプレーは見せていましたしまだチャンスはありそうです。一方、キャンプでケガするまで好調と言われていたTEのHunter Longはブロッキングは見ていないのでわかりませんがワイドオープンでのドロップもありいまいちでしたね。Washingtonもドロップもありいまいちという感じでした。

2ndチームではOLの布陣は左からFred JohnsonJonah MonheimLuke FortnerSal WormleyWyatt Milumとルーキー3人が入りました。特にMilumに関してはもともとカレッジではTだったもののGとしてドラフトしたと思っていたので意外でしたね。さらにその後はRT Ricky Lee、LT Milumに変わっていました。前評判通りいろいろなポジションを試しているようで、そのバーサティリティというのはかなり重視されていそうです。3rdチームでは左からFosterAnchrumMonheimWormleyLeeとなっており、昨年4巡のFosterはかなり評価が低いようです。この感じだとRosterにも残れないかもしれませんね。

ディフェンスの評価

スターターが1シリーズをプレーしましたが、あまりに残念な結果となりました。大半のOLの他は控えの相手に対してプレッシャーはかけられず、カバレッジはザルといいところは一つもないままに相手に好き放題やられてTDまで許しました。先発アウトサイドCBはTyson CampbellJourdan Lewisとなっていましたが、特にCampbellが全く抑えられていないのは深刻な気がします。一応エースCBとして期待されているはずなんですが。キャンプではこんなに悪い感じではなかったので、これはオフェンスもレベルが低いだけなのではないかと不安もよぎります。それくらいだめでした。ただ、当然プレーコールも基本的なものに限っていてブリッツもあまり入れていませんでしたし、IDLが2枚欠けていてインサイドでプレッシャーがかかっていなかったのも原因なのかもしれません。Tyler Lacyではさすがに厳しいのではないでしょうか。SはAndrew WingardEric Murrayが先発、2ndがAntonio JohnsonDarnell Savageとなりました。

一方、Hunterは2ndチームのアウトサイドCBとして8スナップに出場しました。オープンのランで普通にタックルミスをかましていましたが、それ以外はカバレッジは良かったと思います。Smootによるサックがありましたが、実質カバレッジサックで見えないところでHunterがいいカバレッジを見せていたのかもしれません。現地メディアでもディフェンスの方が高く評価されていました。

その後控えになってからも特に大きく目立つ選手もあまりいませんでしたね。後半でストリップサックを記録したUDFAのDanny Striggowはよかったでしょうか。

あとは同じくUDFAのB.J. Greenも割といい動きをしていたように見えました。EDGEのRoster争いは意外と激しいのかも?

ディフェンスについては最初のがっかりもあり、あまり一生懸命見られていなかったので次回に期待します。

スペシャルチームー主役はCam Little

2年目のCam Littleは前半終了時に70ヤード弾を成功させ、NFLの公式記録であるJustin Tuckerの66ヤードを4ヤードも上回る距離でした。プレシーズンのため非公式ではあるものの、このキックはNFL全体を震撼させました。

正直これが見られただけで試合を観た価値がありましたね。しかもギリギリでもなくもう1~2ヤードくらいは行けたんじゃないかっていうくらい余裕を感じるキックでした。もしこれがそれなりの確率で決まるのであれば50ヤード付近まで行けば3点狙えるということでチームの戦略的にも大きく影響してくるかもしれません。これは楽しみです。

ちなみにLittleはこの試合当然のように合計4本(41、40、70、52ヤード)全てのFGを成功させています。Littleは試合後に、AP通信に「アドレナリンがすべてだった。(記録には残らないのは)悔しいが、また決めて見せる」と語り、ボールは記念に補完すると明かしました。チームメイトであるLawrenceも「これだけ長い距離を蹴れるキッカーがいれば2ミニッツオフェンスで大きな武器になる」と称賛しました。

その他、パンターのCooke神がタックルをしっかり決めるというさすがな一面も見させていただきました。

あとはルーキーLaneもSTで期待されていると言われていた通り、ガンナーで素晴らしいタックルを決めていましたね。

課題と改善点

反則

JAXは反則8回49ヤードを記録し、Coenは「自分たちに勝たない限り相手には勝てない」と厳しく指摘しました。Anton Harrisonが試合最初のプレーでフォルススタートを犯し、Jarrian Jonesもディフェンス最初のプレーでホールディングをとられるなど、立ち上がりから集中力を欠きました。

ドロップと決定力不足

複数のレシーバーがパスを落とし、ドライブが失速しました。News4JAXは「昨年からの悪習が続いており、今後の修正が必須だ」と警鐘を鳴らしていました。

ディフェンスの立ち上がり

スターターがいとも簡単にTDを許した点について、現地メディアは「大きな警戒ではないが注意すべき」と指摘しています。Coenも「テープを見て修正する」と述べており、特にランディフェンスと3rdダウンディフェンスの改善が課題と思われます。

今後に向けて

JAXはこの試合で主力に長時間の出場を強いなかったものの、新システムの片鱗と改善すべき課題の両方が見えました。Cam Littleの強烈なキックについてはシーズン開幕に向けた大きな収穫であり、一部若手選手などの新戦力も光るものが見えました。一方で、反則やドロップの多さは昨年の悪習の再来であり、チームが目指すべき姿はまだまだ遠いようです。

プレシーズン2戦は8/18の午前2時(日本時間)にNOと対戦、続いて8/24の午前8時よりMIA 戦が予定されています。この1週間で今回出てきた課題をどれだけ修正できるのか、また今回活躍できなかった選手の台頭はあるのか、などに注目です。