Jaguars Note

NFL Jacksonville Jaguars(ジャクソンビルジャガーズ)の応援ブログ

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【2025 STAFF】OC決定!-Grant Udinski-

DCが決まってから1週間ほど経ち、ようやくOCが決定しました。あとは各ポジションコーチと何よりGMとOLコーチですね。

JAXだからか、オーナーの迷走からか、Coenの騒動からかわかりませんが、コーチ集めには苦労しています。GMについても現在候補の面接を進めていますが少し不安ですね。まぁそれでもBaalke残留よりは1000倍いいんですが…

今日は新たに決まったOCについて情報が少ないながらもまとめてみます。


今回は主にこれらの記事を参考にしています。

Meet Grant Udinski, the most interesting man on the Vikings coaching staff

Jacksonville Jaguars Agree to Terms with Grant Udinski to Become Offensive Coordinator


OC決定までの流れ

DC選考と並行してOCの面接が始まりました。面接をしたのは以下の3名です。

  • Grant Udinski(29歳、MIN アシスタントOC/アシスタントQBコーチ)
  • Tavita Pritchard(37歳、WAS QBコーチ)
  • Nate Scheelhaase(34歳、LAR Offensive Assistant/Passing-Game Specialist)

年齢が示す通り、Coenは実績のあるベテランより新進気鋭の若手、かつQBに理解があることを重視しているように思いました。

一時Scheelhaaseがほぼ確定、といった情報がJAX界隈では流れましたが、2/6になって最有力とされていたScheelhaaseのLAR残留が決定。

OCを断って残留を選ばれる、というのは正直残念です。やはりJAXに来たくないのか、あるいはプレーコールを担わないことが原因なのか。理由は定かではありませんが、彼の評価は非常に高く、個人的にも一番の候補だったためがっかりしました。そのわずか数時間後に公式から新OCが発表されました。

経歴

1996年生まれの29歳。高校時代はラクロスとフットボールをプレー。

2015年にFCSのDavidson大で控えTEとしてプレー

2016年に同じくFCSのTowson大へ転校しDEとしてプレー。学業も優秀で、CoSIDA(カレッジスポーツ情報ディレクター協会)のAcademic First-team All-Americanに選出。

2019年、Towson大を卒業後、Baylor大の大学院に進学しつつ、同大でコーチングキャリアを開始。当時のHC Matt Rhuleの下でDCの補佐を務める。

2020年にRhuleがCARのHCに就任すると、Udinskiもそれに同行し、コーチングアシスタントとして2年間勤務。

2022年、MINのTEコーチであるBrian Angelitioの推薦を受け、新HCのKevin O’ConnellUdinskiを採用。"HC補佐/特別プロジェクト担当"として、対戦相手のスカウティングレポートの作成や、練習中のサポート業務を担う。

2023年にアシスタントQBコーチ、2024年にはアシスタントOC/アシスタントQBコーチに昇進となった。

コーチとしての評価

MINでの評価

以下の記事が彼の人となりや評価がわかりやすかったので、以下にまとめつつ引用します。面白い内容だったので、余裕があれば元記事を読んでみてください。

「姿が見えない」MINの最重要コーチ

Grant UdinskiはMINの中でも最も重要なコーチの一人とされているが、しばしば姿を見失われる存在でもある。彼は深夜まで選手と学習セッションを行い、2024年のオフシーズンにはルーキーQB J.J. McCarthyがオフェンスについてOC Wes Phillipsに尋ねた際、「Udinskiに聞け」と即答されるほど信頼されていた

また、過去にロッキー山脈へのハイキングで音信不通となり、HCのKevin O'Connellを心配させた経験があるため、特定の関係者のみ「通知オフ」を突破できる設定にしている。O'Connellは彼について「フットボール漬けの人間。ただし、山登りをしていない時に限る」と語り、彼のユニークな生活スタイルに驚きを交えて称賛している。


役割と評価

MINでの非公式な彼の役割は以下の通り。

  • QB J.J. McCarthyのメンター
  • QB Sam Darnoldの練習後にパスラッシュやレシーブ役を務める
  • OCのWes Phillipsのための事前スカウティングと練習の指揮
  • QBコーチのJosh McCownの補佐
  • O’Connellの子供たちから「Crazy Grant」と呼ばれる存在
  • O’Connellの信頼を受ける弟子であり、時に冗談のネタにされる人物

McCarthyは、Udinskiのプレーの記憶力を「まるで写真記憶能力があるみたいだ」と評している。

一方、QBコーチのJosh McCownは、UdinskiのQB向けのプレゼンテーションを見て、「若き日のO’Connellそのものだ」と感じた。彼の存在感や知性から、優れたコーチになることは明白であり、2015年にCLEでO'ConnellがQBコーチだった時と全く同じ印象を受けたと語っている。


O’Connellの“ファストトラック”コーチングツリー

O’Connell自身、LARでSean McVayの下で急成長を遂げたコーチの一人だが、彼はUdinskiについて、「数年以内にOC、もしくはHCになってもおかしくない」と高く評価している。O’Connellは冗談交じりに「いつかお前の下で働くことになったら、今の扱いを覚えておいて優しくしてくれ」と話し、Udinskiへの信頼と期待を示した。

Udinski自身は、フットボールに没頭できる日々とオフシーズンのフィヨルドでの休息に感謝し、「自分の進むべき道が明確だからこそ、迷いがない」と語っている。


フットボールに集中したマインド

O’ConnellUdinskiとの面接を振り返り、「まるで洗車の仕事に、ゼロから車を作れる男を面接するような感覚だった」と語った。

「彼は攻守両面に関する信じられないほどの理解力を持っていて、そのフットボールへのスタミナには本当に感心している。彼の頭の中は、決してフットボールから離れることがない。」と信頼を寄せている。

Udinskiが初めて対戦相手のアドバンススカウティングレポートを作成すると申し出たとき、OC Phillipsは最初は半信半疑だった。しかし「彼のレポートには、映像を見る前に知りたい情報がほとんどすべて詰まっていた。マンカバレッジの兆候やブリッツのサイン、チームを分析するうえで非常に価値のある情報がすべて入っていた。それを見て、『この男は本当にすごい』と思ったよ。」

すぐに、Udinskiが26歳でありながら、単なる管理業務以上の役割を担えることが明らかになった。Phillipsは、ウォークスルーのブリッツ練習を彼に任せ、QBのリード進行を特定のプレッシャーに対してクロスチェックさせるよう指示した。2023年11月にKirk Cousinsがアキレス腱を断裂し、MINが急いでHall、次いでDobbsを準備させなければならなくなったとき、チームはUdinskiに金曜日のシミュレーションゲームをリードさせた。彼には、それをこなすだけの時間と能力があると信頼されていたからだ。

Udinskiは、新人QBにとっても大きな存在だ。McCarthyは、Udinskiを「落ち着いた存在」として覚えており、プロデイの際には、練習後にMichiganのチームメイトとの最後の時間を楽しむようにアドバイスを受けた。「彼は僕を指導していたわけではないのに、実際には指導してくれていた。彼には謙虚さと安心感があった。」とMcCarthyは言う。

McCarthyが膝の手術から回復し、再び練習に参加できるようになったとき、Udinskiは彼にスターターのようにプレーコールの練習をさせ、細かい部分まで指導していった。

「本当の知性や真の知恵とは、複雑な概念をシンプルにすることにあると思う。」「Udinskiはまさにそれを体現している。彼が部屋の中で最も賢い人物だと感じることはない。でも、そこが彼の素晴らしいところなんだ。」とMcCarthyは語った。


個性的なキャラクター

Udinskiは、フットボールに対する深い情熱を持つ一方で、個性的なキャラクターとしても知られている。彼はオフシーズンに一人でスカンジナビアやアルプスを旅し、キャンプやホステルに泊まりながら異文化を体験する。しかし、その間もフットボールのことを考え続けており、試合の映像を見ている可能性すらある。

過去には連絡が取れなくなり、オコネルを心配させたこともあったが、今では「グリッドを離れる」際には誰かに知らせるようにしている。それでも、彼の上司たちは彼の行動を微笑ましく見守りつつ、彼の並外れたフットボールへの献身を理解している。Udinski自身も「若さを言い訳にしない」と語り、常に準備を怠らず、期待以上の働きをすることを心掛けている


MINの記者からも以下のように大きい損失と言われており、記者の評価も高かったと思われます。

ファンからもX上では流出を嘆くコメントが多く寄せられており、評価されていたようです。

他チームの評価

今年のコーチングサイクルにおいて、Udinskiは注目を集める存在であり、28歳という若さながら、SEA、TB、HOU、NEのOC候補として興味を持たれるなど評価は急上昇していました。

JAXでの展望

JAXの公式リリースにてHC Coenは以下のようにコメントしています。

Grantは豊富な知識、エネルギー、そして勝者のメンタリティを持ち込み、ここジャクソンビルで我々のオフェンスを牽引してくれるだろう」「彼はこのリーグで成長を続けるスターであり、MINの成功の礎となってきた。我々は彼がオフェンスを率いるのを楽しみにしている。」

2024年シーズン、MINのオフェンスは複数のカテゴリーでトップ10入りし、パスヤード(237.8yds/G)でリーグ6位、パスヤード/試投(7.99yds/Att)で5位、得点(25.4点/G)で9位を記録。さらに、MINは2024年シーズン、1ポゼッションゲームで9勝1敗というリーグ2位の成績を収めた(JAXは3勝10敗)

また、QB Sam DarnoldはNFL史上初めて、新チームでの初年度に14勝を挙げたQBとなりMINの単一シーズン最多勝利QBの座も獲得。さらに、シーズン中に100.0以上のパサーレーティングを記録した試合数が13に達し、
Aaron Rodgers(2011)、Patrick Mahomes(2018)、Lamar Jackson(2024)と並び、NFL史上2位タイとなった。さらに20ヤード以上のパス成功数(62回)と25ヤード以上のパス成功数(41回)の両方でNFLトップに立った。そして、パス成功率66.2%、パス獲得ヤード4,319yds、35TDパスでキャリアハイを記録し、MINの14-3の成績に貢献。

Udinskiは2023年にアシスタントQBコーチを務め、2022年にはHC補佐/スペシャルプロジェクト担当としてMINに在籍。2023年にはCousinsがWeek 8でシーズンエンドのケガを負い、MINはフランチャイズ史上最多となる4人の異なるQBを先発起用するシーズンとなった。UdinskiCousinsだけでなく、ルーキーのHallDobbsMullensの準備をサポートし、Week8-10にかけて、異なる先発QB(CousinsHallDobbs)で3連勝を達成。シーズン通算では、MINのパスヤード(256.4yds/G)でリーグ5位を記録。

最後に

SNSでは一番顔のことが話題になっている感じですが(笑)、調べた感じ経験の浅さは気になるものの優秀なのは間違いなさそうですし、特にLawrenceとのシナジーには期待ですね。オフェンスとディフェンス両方の経験があるのもユニークだと思います。

ポジションコーチも続々決定しだし、残る大きな問題はOLコーチとGMとなりそうです。やはり順調とはいかない印象なのでまた少しもめそうではありますが、特に大事なポジションですしなんとかいい感じに収まってほしいものです。